明日の“食”が見える情報市場←フーダックへ                          

2014年1月22日(水)〜いちご〜

いちごのバラ科の植物でその歴史は古く、すでに石器時代には採取され食べられていたらしく、ヨーロッパの遺跡から種子が出土しています。日本においても、「枕草子」に「いみじううつくしき稚子の覆盆子(いちご)など食ひたる」とあるように歴史が古いのです。しかし、これらはいずれも野生種のもので日本の場合キイチゴにあたるとされています。
 野生のいちごが栽培されるようになったのは、18世紀のことでした。北アメリカの野生種と、チリの野生種とが交雑され、オランダで栽培に適した種間雑種が誕生したのです。
 日本に栽培種が入ってきたのは江戸末期の頃です。当時唯一の開港地であった長崎へ、オランダから輸入されました。それから本格的に定着し日本でいちごの栽培が一般化し始めたのは明治中期になってからのことです。
 1960年代までは、5〜6月にしか食べれないものでしたが、食生活の変化、高度化に伴い、需要が増えるとともに、ビニールハウスに代表される栽培環境の変化に伴い、年中栽培できるようになっています。イチゴ自体の品種改良も進んでいて、現在では東の女峰、西のとよのかと代表されるものが二分されています。
 いちごはビタミンCが豊富で、100g中80mg含まれています。これはみかんの2倍以上といわれ、5粒食べると必要なビタミンCが補給できるといわれています。また、ジューサーやミキサーにかけてもビタミンCの残存量が多く、ジュースにしても十分栄養をとることができます。

←新しい記事へ   コラムトップへ           古い記事へ→