缶詰でおなじみのコンビーフ。コンビーフの語源をひもとくと"corned(〈肉などに〉粒の塩をすり込んで保存した)
beef(牛肉)" となり、塩漬け牛肉のことになります。缶詰のものは、牛の肩肉やもも肉を角切りにして塩せきした肉を高温・高圧で加熱してフレーク状にしてあります。 コンビーフが生まれたのは缶詰ができた1809年よりずっと後の1872年、アメリカで生まれました。
ところで、コンビーフの缶詰は独特の形をしていますが、実は昔は丸い缶で販売していた時期があったそうです。しかし、いまいち売れ行きがよくなかったようです。普通の缶詰でコンビーフを取り出そうとするのがむずかしいというが理由だったようです。これはツナ缶のフレーク状よりも身が小さいためです。そのため、ふつうの缶詰のように上部の缶を切る形式ではなく、横から巻き取って、上の部分が開いて中身をスポッと出しやすくする構造を採用しました。これにより、掻きだすよりは丸ごと出す方が便利で、また、詰めるときに缶を逆さまにして入れれば入れやすいし隙間も空きにくい、というメリットもあります。(コンビーフのあの台形の缶の形を「枕形」といいます)
牛肉を塩漬けにして繊維状にしたコンビーフは、栄養価の非常に高い保存食品。消化器系を補って全身の栄養分を増加させる働きがありますので、夏バテ防止には最適です。
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