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2015年6月3日(水)〜こんにゃく〜

こんにゃくは、サトイモ科の多年生植物で、原産地はインドシナ半島と言われています。日本への渡来説はまちまちで、根菜農耕文化の北方伝来とともに、サトイモなどと縄文時代に渡来したとの説があります。記録上では、大和時代に医薬用として、朝鮮から伝えられたとされています。
中国の明の時代に出た、代表的な植物書で「本草網目」に、できもの、のどがかわき尿がでない病気、呼吸器病等が、こんにゃくを多量 に食べたら直ったとあります。日本では、織田信長の時代の名医として知られている,曲直瀬道三の著に同様のことが書かれています。また、鎌倉時代の高野山文書に仏様の供物にしたという記録があり、室町時代には「糟鶏」と言って高級な食品として間食に食べられたとされ、また寺院から武家や公家へのお歳暮用にも使われたと言われています。ですから、こんにゃくが庶民の食品となったのは江戸時代からのようです。

こんにゃくの産地として有名なのは、群馬県、福島県、栃木県、埼玉 県、など群馬を中心とした関東に集中しています。 関東以外では、広島県、長野県、高知県等でも少しですが栽培されています。

こんにゃくは水を食べているようなもので、栄養成分をまったく含まないように思われがちです。
知ってる方も多いと思いますが、こんにゃくは食物繊維が多く含まれている食品です。
その効果は、腸の動きを活発にして体内の有毒なものを早く外へ出す効果があります。
これは、結果的に大腸ガンの発生を防ぐことになり、当然便秘にも効果的です。
また、食物繊維は血糖値、コレステロール値を下げる効果がありますので、糖尿病の予防と治療にも効果があります。
また、意外に知られていないですが、日本人の食生活で不足しがちと言われているカルシウムを十分に含んでいます。
しかもこんにゃくのカルシウムは酸にとけやすく、そのために胃の中で容易にとけて小腸から吸収されます。こんにゃくが優れたアルカリ性食品なのは、このカルシウムがアルカリ性のミネラルだからなのです。(カルシウムの含有量=100グラム中/板こんにゃく約43mg、糸こんにゃく約97mg)

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