2015年3月11日(水)〜桜餅〜 |
桜餅が誕生したのは享保2(1717)年で、当時長命寺の門番だった『山本や』創業者の山本新六が、隅田川に植えられた桜の落葉の再利用を思いつき、考案したと伝えられています。
どうして桜の葉に着目したのかというと、実は江戸の庶民に桜の花見という習慣が広まる時期と一致するのです。
平安時代から桜の花見の風習はありましたが、しばらくは公家や武家だけのものでした。それを庶民広まったのが時の将軍徳川吉宗です。数千本の桜を隅田川堤をはじめ江戸各所に植えるという大事業を行ない、一般庶民に開放しました。これがきっかけとなり、桜の下に集って飲めや歌えのドンチャン騒ぎをするという、現在のような庶民的な花見が定着しました。そんなブームを背景に大ヒットし、桜並木の名所隅田川から、やがては全国へと広まっていったのではないでしょうか。
ところで、食用となる桜の葉のほとんどが、オオシマザクラの葉を使っているそうです。どうしてオオシマザクラかというと、他の品種に比べ「クマリン」と呼ばれる芳香物質が多く含まれ桜の香りが良いからだということです。
ちなみに、桜餅には関東風と関西風がありまして、両者の違いは、あんを包む餅が違います。練った小麦粉を銅板でクレープ風に薄く焼く関東風に比べ、関西風はもち米を乾燥させ、蒸して餅を作ります。もち米の粒々感が特徴の関西風に対し、関東風は薄く滑らかなのが特徴です。
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