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2006年1月18日(水)〜柿〜

 東アジアを原産とされる柿は、日本でも古くは奈良時代から栽培されたとされる果実です。甘柿、渋柿の区別があり、果実の成熟期、色、形などに相違があって、品種数は1000に達すると言われています。ところで渋柿の渋い原因はタンニンで、実は甘柿にもこれが含まれています。ただ甘柿の場合は、成長するにつれて果肉などからアルコールなどの揮発性物質が発生しこれによってタンニン細胞膜が水に溶けなくなるため渋みがでません。渋柿は、この揮発性物質があまり発生しないため、渋く感じられます。ちなみに、柿の甘みはしょ糖、ぶどう糖及び果糖からの甘みになります。
 柿は、東アジア以外にも、アメリカの一部、ブラジル、イタリア、イスラエル、ニュージーランドなど世界のいたるところで栽培されています。そんなわけで、柿という名称は世界で通じる言葉なのです。日本での年間生産量は約30万トンで、主な生産地は、福岡県、奈良県、和歌山県、岐阜県、愛媛県、山形県です。
柿の栄養成分で特筆すべきは、カロチンとビタミンC及びカリウムの含有量が多いということです。特にビタミンCはレモンやイチゴに匹敵するぐらいの量を含んでいるということです。
また、ビタミンCとタンニンが血液中のアルコール分を外へ排出し、カリウムの利尿作用によって、お酒の飲みすぎや二日酔いには柿は最適な果実と言えるでしょう。

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